人間生活学部の教育目的
人間生活学部は、生命及び人間の尊厳と個人の多様な生き方を尊重し、他者と共存しつつ自立した生活を送り、人間と社会及び自然の相互関係に対する洞察に基づいて、多様化・複雑化してゆく生活の諸課題に責任を持って対処し、国際関係を超えた地球的視野から生活の諸問題を実践的に対処することのできる女性を育てることを目的とする。
人間生活学部の特徴 人間生活学部について
さまざまな生活課題を解決するために、柔軟な発想と総合する力を
現代社会で生活するわたしたちは、困難で新しい課題に常に直面します。そこで必要とされるのは、既成の枠組みにとらわれない柔軟な発想、複数の学問領域を横断して種々の知見や方法を総合する能力です。
人間生活学部は、このような「横断」し「総合」する能力を養うために、「人間生活」という現実的で身近な視点に立って、多様な学問領域を再構築することを通して、QOLの向上に資することを目的としています。QOLとはクオリティ・オブ・ライフのことで、「生活の質」「生き方の質」と訳されています。
人間は誰しも幸福を求めますが、そのイメージは人によってさまざまです。しかし、人間を幸福にする第一のものは、QOLの向上です。人間は社会的な動物ですから、自分のQOLの向上は他者や社会全体のQOLの向上と無縁には実現しません。これは基本的事実です。単純に言えば、人間は他者が喜ぶ顔を見ると自分も嬉しくなります。他者のために働く喜びを知ったとき、自分の喜びは倍加します。この不思議な感性はわたしたち人間の共有財産です。
人間生活学部の各学科が目指すもの
人間生活学部の各学科に共通するのは、この感性に立脚し、「人間生活」の種々の場面でQOLの向上を追求する基本姿勢です。「人間生活学科」は自分の生活を構築し他者の生活や地域を支援する有能な人材を、「食物栄養学科」は食と健康の領域で優れた人材を、「子ども教育学科」は乳幼児期から児童期の子どもの領域において優れた人材を養成することを目的としています。このように、違いはありますが、各学科ともQOLの向上を目指しながら、「人間生活」という同じ視点に立って、わたしたちが日々直面する新たな課題に意欲的に取り組む女性を育てるという大きな目的を共有しています。
各専修(2年次以降)について
人間生活学科
●プロジェクトマネジメント専修
・生活の幅を広げ生活の質を高めるための知恵や技を、他専修と連携しながら身に着けます。卒業後、企業や行政、NPOなどで生活課題を解決するためのプロジェクトを企画・立案できるための必要な技法(ワークショップ、コミュニケーション、量的・質的リサーチ)を段階的に学びます。
・「自らの学びと経験をつなぎ、表現できる力」、「多様な価値観をもつ他者と協働してプロジェクトを企画・運営できる力」を習得するために、学外プロジェクトも含め、多彩な講義や演習を提供します。
●社会福祉専修
・“個人”を取り巻く社会環境との不適合に対処するために、彼ら/彼女らと社会環境との相互作用(関係性)を“エコロジカル”な視点で捉える力、科学的実践・歴史的思考能力を活用し、社会に貢献できる人材の育成に努めます。
・他者の自己実現の支援に必要な「社会福祉の専門性」を学びます。
・さまざまなニーズをかかえる他者に対し、多職種(医療・保健・司法・教育等)や社会資源を“つなぐ”専門家を養成することを目指します。
●現代家政専修
・衣・食・住生活、生活経営、家族などの家政学の知識と技能を専門的に学び、生活の質の向上に貢献できる能力を身に着けます。また、これらの専門力を社会に活かし、活躍できる人材の育成に努めます。
食物栄養学科
●管理栄養士専修
・乳幼児から高齢者までさまざまなライフステージの人びとの健康を「食」「栄養」の視点からサポートする管理栄養士を育成します。
・コミュニケーション能力向上を重視 管理栄養士の仕事には何よりもコミュニケーションが大切です。「栄養教育論実習」、「対人関係トレーニング」の授業でコミュニケーション能力向上のためのスキルを身につけます。
・臨床栄養学分野の講義・実習が充実 臨床栄養学の講義・学内実習はもとより、3年次・4年次に病院実習の授業があり、臨床現場で求められる実践的な知識と技術を身につけることができます。
子ども教育学科
●子ども教育専修
・子どもが遊びを通じて学んでいることや、子どもの学びを支えるために必要な経験や環境など、子どもとその周りの人びとを支えるために必要なことがらについて、教育的な視点から学びます。
●子ども生活支援専修
・子どもとその周りの人びとが生き生きと過ごすために必要となる、安心できる人間関係・社会福祉の制度など、子どもとその周りの人びとを支えるために必要なことがらについて、生活的な視点から学びます。
取得できる資格等
人間生活学科
・高等学校教諭一種免許状(家庭・福祉)
・中学校教諭一種免許状(家庭)
・社会調査士
・PMCe(プロジェクトマネジメント・コーディネーターエントリー)
・社会福祉士(国家試験)受験資格
・スクール(学校)ソーシャルワーク資格
・社会福祉主事(任用資格)
食物栄養学科
・管理栄養士(国家試験)受験資格
・栄養士
・栄養教諭一種免許状
・食品衛生監視員(任用資格)
・食品衛生管理者(任用資格)
・社会福祉主事(任用資格)
・フードスペシャリスト(2022年度入学生まで取得可能)
子ども教育学科
・小学校教諭一種免許状
・幼稚園教諭一種免許状
・保育士
・特別支援学校教諭一種免許状
・児童厚生一級指導員
・社会福祉主事(任用資格)
全学科
・司書(任用資格)
・司書教諭(任用資格)
※栄養教諭は基礎資格とならないため、履修はできますが取得はできません。
・学校司書