学長メッセージ

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学長挨拶

2025年、学校法人藤天使学園は藤学園としてスタートしてから100周年を迎えます。大学としては1961年の開学から63年が経ち、現在新たなチャレンジの時を迎えています。

受験生の皆さんにとって大学に入るということは人生における大切なチャレンジであり決断ですが、私たち大学の教職員にとっても目まぐるしく変化する今日にあって、皆さんにどのような学びの場を提供するかは大きなチャレンジであり重大な責務です。ですからチャレンジする者どうし、共に助け合い学び合っていきませんか。藤女子大学はまさに学生と教職員の立場を越えて教え合い学び合う、つまり「半学半教」の大学です。

この「半学半教」という考え方は福沢諭吉に由来するものですが、本学が1世紀の長きにわたって引き継いできたカトリック的な人間観とも共通性があります。キリスト教の伝統の中で一人ひとりの人間は神に愛されたかけがえのない存在であって、決して侵してはならない「人間の尊厳」を持っていると考えられてきました。藤の教育の根本には、この「人間の尊厳」に対する揺るぎ無い確信があります。立場の違いを乗り越えて学び合い教え合う「学びの共同体」である藤女子大学にいらっしゃいませんか。

学びの共同体である藤は、社会へ羽ばたくプラットフォームでもあります。藤の就職率は平均で96.4%であり、その内正規採用は約94%です。この高い就職率は学生たち本人の努力の賜物であると同時に、本学のキャリア支援課のスタッフや教員による手厚いサポートの結果でもあります。藤の卒業生たちの職場での評判は良好で、一人ひとりがまさに「咲くべき花を咲かせている」様子が社会のいたるところでうかがえます。

100年前に藤学園を創立したのは3人の北ドイツからやって来た修道女たちでした。当時は第一次世界大戦が終わったばかりで、ドイツから見ると日本は敵国でした。そのような状況にもめげず北海道の地にやってきたシスターたちが、藤の「国際性」のルーツです。その藤では留学先として世界各地に15の協定校をもっています。希望して努力すれば、これらの海外協定校に半年あるいは1年間留学をすることもできます。

このような様々なチャンスを提供している藤女子大学にいらっしゃってください。そして共に教え合い学び合いましょう。皆さまにお会いできる日を楽しみにしております。

藤女子大学 学長
渡邊 賴純

Yorizumi Watanabe

専門分野
国際政治経済学、国際通商法(GATT・WTO法)、欧州統合論(EU)

 


学歴

1976年3月 上智大学文学部哲学科スコラ哲学専攻卒業(文学士)
1976年9月~1978年6月 ヨーロッパ大学大学院(ベルギー ブリュージュ) 経済学専攻修了
1981年3月 上智大学大学院国際関係論専攻修士課程修了(国際学修士)
1985年3月 上智大学大学院国際関係論専攻博士課程単位取得満期退学

職歴

1978年9月 ~1979年2月 欧州委員会 域内市場・産業総局 研修員
1985年3月 ~1988年3月 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部 専門調査員
1988年4月 ~1990年3月 GATT事務局関税部 経済問題担当官
1990年4月 ~1995年7月 南山大学経済学部助教授
1995年8月 ~1998年7月 EU日本政府代表部(在ブリュッセル)専門調査員
1998年8月 ~2002年4月 大妻女子大学比較文化学部 教授
2002年5月 ~2004年3月 外務省大臣官房参事官兼経済局
2004年4月 ~2004年11月 外務省参与
2004年4月 ~2005年3月 大妻女子大学比較文化学部 教授
2005年4月 ~2019年3月 慶應義塾大学総合政策学部 教授
2019年4月 ~2023年3月 関西国際大学国際コミュニケーション学部 学部長・教授
2019年4月 ~現在 慶應義塾大学 名誉教授
2023年10月~2024年3月  藤女子大学 副学長
2024年4月~現在 藤女子大学 学長