自分の夢を誰かに伝えてみてください

人間生活学部 食物栄養学科 4年 H.Rさん 

食物栄養学科を選んだ決め手は?

食物栄養学科を選んだ決め手は、管理栄養士になるために4年制の管理栄養士養成課程がある大学へ進学したいと考えたからです。

地元である函館市には管理栄養士養成課程のある4年制大学がなかったため、札幌市周辺の大学へ進学することを決意しました。しかし、海と山に囲まれた函館市を出て、札幌市のような都会へ進学することには生活面で不安がありました。大学受験の際には、生活環境を含めて受験する大学を探しました。

その中で、藤女子大学花川キャンパスは地元に似た豊かな自然があることを知りました。「落ち着いた環境が整っている花川キャンパスで勉強したい」と思ったため、食物栄養学科への進学を決めました。

現在、どのようなことを研究していますか?

私は給食経営管理研究室に所属し、野菜摂取量の増加と食塩摂取量の抑制を目標に、20代から40代の女性へ向けたサラダ開発を行っています。開発したサラダは今後、大通駅直結の商業施設「ル・トロワ」にあるテイクアウト専門店のkatoshoten様にて販売させていただく予定です。

研究を始めたきっかけは、子どもの健康的な成長には保護者の健康が重要であると学んだことです。給食経営管理研究室では、「児童福祉施設における管理栄養士の役割」や「食事から見つめる子どもと保護者の関係」について勉強しています。その中で、特に妊娠前後の女性の栄養状態を適切に保つことが子どもの健康的な成長に重要であることを学びました。

研究を通して、一人でも多くの女性が栄養バランスの良い食生活を継続できる環境づくりを実現できたらいいなと考えています。

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食物栄養学科ならではのおすすめの授業は?

おすすめの授業は「給食経営管理実習Ⅰ」です。この授業は、食物栄養学科の3年次に開講されます。

授業では、50人分以上の給食を自分たちで作り、提供する実習を行います。調理の際には、実際に給食を作っている施設で使用されている大量調理機器を用います。現場に近い環境で実践経験を得ることができるため、確かな成長と大きな達成感を得ることができます。

また、授業ではチームのメンバーと協力して作業を行います。「どうしたら給食を食べる人が喜んでくれるのか」「もっとおいしい給食を提供するためにはどうすればいいのか」ということを、チームのメンバーで真剣に考えます。献立・メニューの作成から自分たちの持っている知識と能力を集結させて作る給食は、一生忘れられない思い出です。

大学生活で一番成長したと感じることや、入学前後でのご自身の変化は?

大学生活で1番成長したことは、タスク管理能力です。高校時代と比較して、大学では自分のことをもっと自分でやらなければいけません。当たり前だと思うかもしれませんが、私は大学生になってから驚くことが多くありました。

例えば、奨学金を借りる場合は自分で手続きを行わなければいけません。履修する科目は自分で選択し、卒業までに必要な単位を取得しなければなりません。頭では分かっていましたが、初めはできないことばかりでした。しかし、できないことが多い中でも1か月、半年、1年と過ぎていくうちに慣れていき、できることが増えていきました。なぜなら、「自分が今、何をすべきか」を理解できるようになったからです。

高校時代と大学4年生の現在を比較して、一つ一つの課題をやるべき順番に並べて解決していく力がついたと考えます。

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あなたが考える食物栄養学科の魅力は?

私が考える食物栄養学科の魅力は2つあります。1つ目は、同じ目標に向かって一緒に頑張れる仲間と出会えることです。4年間の何気ない授業や課題を通じて多くの思い出を作り、管理栄養士の資格取得に向けて共に勉強した友人はとても貴重な存在であると感じています。特に実習や研究では、互いに協力し合わなければ達成できない課題を経験します。その中で、社会に出た時に役立つコミュニケーション能力を養うことができました。

2つ目は、先生と学生との距離が近いことです。食物栄養学科では管理栄養士の資格を持っている先生が多く、先生であり、管理栄養士の先輩であり、私たちの学習面と生活面をサポートしてくださる第二のお母さんのような存在です。先生方の姿から管理栄養士に必要な「人の心に寄り添う」思いやりを学んでいます。

将来の夢や今後の目標を教えてください

私の将来の夢は、人の心に寄り添う管理栄養士になることです。現在は夢を叶える第一歩として、2024年3月に実施される管理栄養士国家試験に合格することを目標に勉強しています。

就職活動の結果、地元函館市の病院から採用の内定をいただきました。管理栄養士の資格取得後は、地元地域の医療を守るために病院で働く管理栄養士として活躍したいです。

就職後の目標は、周囲の方々から信頼される管理栄養士になることです。そのために、多様な疾患の栄養管理を経験し、より専門的な分野別資格を取得したいと考えています。現状に満足することなく、さらに先を目指して努力し続けたいと思います。

受験生の皆さんへのメッセージ

私の夢や目標は何度も変化してきました。私はその変化を毎回、家族や友人へ声に出して伝えています。そうすると、自分の考えを理解し、協力してくれる人たちの存在に気づくことができました。皆さんも自分の夢や目標を口に出して誰かに伝えてみてください。きっと大切なことが見えてきます。あなたの活躍を応援しています。

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(学年、掲載内容等は2023年11月取材当時)