高校生の時に出会った生徒会の顧問の先生が、生徒一人ひとりに寄り添いながらも時には厳しく指導してくださる方で、今でも尊敬しています。私もそんな教師になりたいと思うようになり、将来は教師になりたいと考え始めました。複数の大学のオープンキャンパスに参加して、先生との距離が近く、様々な分野を広く学べることから、藤女子大学の人間生活学科で家庭科教員を目指そうと思い、受験を決めました。
入学後は、教員免許状の取得のために教職課程を受講しています。家庭科以外にも高等学校福祉科の教員免許も取得できることを知ったので、現在は中学校・高等学校家庭科と高等学校福祉科の3つの教員免許の取得を目指して学んでいます。
1~2年生の時は学校の歴史や制度などを中心に学んでいましたが、学年が上がるにつれて実践的な内容が多くなります。4年生で教育実習があり、実際の生徒の前で授業を行うことになります。そのため、今は教職課程の受講者同士で先生役と生徒役になりながら、50分間の模擬授業を行っています。教科書のどの部分で授業をするかを決める、授業の流れを一から考える、使用する教材を自分で集める、ワークシートやPowerPointを作るなどして、実際の教師と同じように授業を作って実践します。
私はこれまでにライフプランを設計する授業や高齢者の老化についての授業など、計4回模擬授業を行いました。藤女子大学は受講者の人数が多すぎないので、模擬授業の機会がたくさん設けられていることが魅力の一つです。
教育実習の事前指導の授業で、「授業づくり」に関する文献(石井英真著『授業づくりの深め方』)を読んでいます。ただ文献を読むだけではありません。一人ひとり担当する部分を決めて内容を端的にまとめ、授業を受けている他の学生に発表します。その後、文献を拡大コピーしたものに気付いたこと・感じたことや反論など自由に書き込んで意見交換を行います。こうすることで、一人で読むだけの時よりも、しっかり自分の考えをもって文献を読み込むことができます。
また、この授業では、生徒の学ぶ姿をイメージしながら授業の目標を具体的に示す、教えたいことを教員からは教え過ぎないなど、今からでも実践できることを多く学ぶことができるのでとても勉強になっています。話しやすい雰囲気で活発に議論ができるので、有意義な時間を過ごすことができる楽しい授業です。
模擬授業を繰り返すことで自分の授業に磨きがかかります。初めての模擬授業は上手く教材を使うことができず、計画通りに進めることができなかったのですが、回数を重ねることで、授業が形になっていくことが実感できます。先生や他の受講生からフィードバックをもらうことで、自分ではわからなかった改善点に気付くことができ、日々成長しています。
他の受講者の模擬授業の時は、自分の授業に取り入れたいことや改善していきたいことを見付けて、次の模擬授業で活かせるようにしています。教職課程を履修している同級生の間で団結力が高まるのも藤女子大学の魅力です。
また、実際に学校に訪問して授業を見学させていただく機会もあります。先生方や生徒さんたちに交流の場を設けていただいたこともあり、教師になるモチベーションが高まりました。
教職課程で学んだことを活かすのであれば学校現場が一番だと思います。私が教員になったら、先生方が学校訪問や学習指導案の添削などでたくさんの時間を私たちに費やしてくれたこと、熱心に教えてくれたことや模擬授業でいただいたフィードバックを思い出しながら、場面に応じて活かしていきたいです。
また、授業の一環で高齢者施設や障がい者施設などの訪問があり、そこでは言葉だけではない多様なコミュニケーションの取り方を知りました。施設訪問で得た障がいに対する理解を踏まえて、様々な背景をもつ生徒を手厚く支援していきたいです。
藤女子大学の教職課程は、一人ひとり親身になって指導してもらうことができ、人数も多すぎないため先生との距離も近く、いつでも話しやすい環境です。受験期を頑張って乗り越えてください!ぜひ一緒に教員を目指しましょう!
(学年、掲載内容等は2023年11月取材当時)