第3回 復活祭

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第3回 復活祭

復活祭は、その名の通り、イエスの死と復活を記念するキリスト教の最も重要な祝祭です。復活祭を意味する英語Easterの語源には諸説ありますが、フランス語のPâquesやイタリア語のPasquaは、過越祭を意味するヘブライ語のpesahにまで遡ります。イエスと弟子たちの「最後の晩餐」が過越祭の食事で、イエスの死と復活がこの祭りと時期的に重なることからもわかるように、復活祭はユダヤ教の過越祭との関わりを持っています。ただし、過越祭がモーセに率いられた「イスラエルの民」のエジプトからの解放を記念するのに対し、復活祭には、イエスの犠牲としての死が「全人類」に罪からの解放と救いをもたらしたとする考えがあります。古代には、復活祭を過越祭に合わせてユダヤ暦の1月14日(春分後の最初の満月の日)に祝う協会と、イエスが復活した主日に合わせて祝う協会がありましたが、今日のカトリック教会では、「春分後の最初の満月の次の主日(日曜日)」に祝うことにしており、このために復活祭の飾り付けイースターエッグは命や豊饒のシンボルであるとともに、墓という殻を割って出てくるイエス、つまり復活の象徴でもあります。


(キリスト教文化研究所 渡辺 浩)

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