10月14日(土)に開催された藤陽祭に、文化総合学科も「文総カフェ」と「文化総合学科講演会」の二つの企画で参加しました。
予想を超える多くの皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。以下に、当日の様子を報告いたします。
〈文総カフェ〉
コロナ禍のお休みを経て、4年ぶりに「文総カフェ」が復活しました。今回は、こだわりの飲み物に、教員それぞれがおススメしたいお菓子をつけて提供するという、初めての試みでした。
こだわりの飲み物は、お取り寄せした深煎りと中挽きのコーヒー、はちみつ紅茶やアップルシナモンティーなどでした。さらに、教員の出身地や出張先などの思い出が詰まった全国各地(宮城、栃木、千葉、東京、神奈川、山梨、岐阜、京都、大阪、奈良、山口、愛媛、高知、福岡、大分)のお菓子が集まりました。
お店の準備や当日の運営は、文総の学生たちがボランティアで頑張ってくれました。
当日はまた、大通公園彫刻清掃ボランティアに参加した学生たちによるミニ報告会も行われました(ボランティアの様子は、2023年10月3日のHP記事もご参照ください)。
4年ぶりとなった文総カフェには、多くの卒業生にもお越しいただきました。そのため、ホームカミングデーのような雰囲気もありました。
卒業生の皆さんからは「大学祭は先生たちの都合を気にせず、カジュアルな雰囲気のなかで会える機会」との感想をいただきましたが、教員からも「卒業生が来てくれると嬉しいです。元気をもらえます!」といった声があがっています。
〈文化総合学科講演会〉
渡邉浩教授(西洋史)が、「中世ヨーロッパにおける『神の平和』運動」と題して講演されました。
本講演では、中世の南フランスを中心に起きた平和を求める運動(=「神の平和」運動)について、教会決議史料などをもとに、100年以上に及んだ運動の多面性に光があてられました。
そこから、当時の「平和」という観念が、単に戦争がない状態というだけではなく、疫病や飢饉、聖職者の腐敗、俗人の性モラルの乱れなどの克服にまで及んでいることが指摘されました。
質疑応答では、物理学を専門とされる博士課程の大学院生、高等学校で「歴史総合」や「世界史探求」を担当されている先生などから質問・コメントがあり、「神の平和」運動の効力、聖職者が武力を持つこと、多様な概念をもつ「平和」の考え方など、現代社会につながる多くの重要な論点が提示され、活発な議論が交わされました。
なお、当日の講演のもとになった渡邉教授のご研究は、藤女子大学キリスト教文化研究所編『平和の思想』(リトン、2008年)にも収録されています。
ご興味のある方は、ぜひお手にとってみてください。
あらためて、当日はたくさんの皆様にご来場いただき、ありがとうございました。
今後も、「授業ライブ」や「オープンキャンパス」で、皆様にお目にかかれることを、学科スタッフ一同願っております。