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2024.11.06
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    #キリスト教文化研究所

【キリスト教文化研究所】第23回公開講演会を開催しました

2024年9月28日(土)、本学人間生活学部教授の木村晶子氏を講演者として公開講演会「聖フランシスコの精神とラウダート・シ」を開催しました。

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教皇フランシスコの回勅「ラウダート・シ」については、一昨年、2022年度の公開講演会において、上智大学教授でカトリック司祭である、瀬本正之師に聖書との関連からお話しいただく機会がありました。
今回の講演では、同回勅とアッシジの聖フランシスコの精神との関係に重点を置き、聖フランシスコの「太陽の賛歌」、チェラノのトマスや聖ボナヴェントゥラのフランシスコ伝などから読み取れる聖フランシスコの精神が、この回勅にどのように反映されているかが順をおって辿られました。聖フランシスコが抱いたのは、すべての被造物・創造界を兄弟・姉妹として受け入れ、そこに神からのメッセージを読み取り、また神が人となって身を置いた尊ぶべき世界、という自然観・世界観でした。また、聖フランシスコは人と人との紛争に限らず、動植物と関わる多くのエピソードが示すように、人間界と自然界との対立をも解消し平和を回復しようと行動した人物でした。教皇フランシスコは、神、人、被造物の間の調和を回復しようとした聖フランシスコの精神を総合的エコロジーと捉え、環境問題の解決は科学的な対処療法だけでは不可能であるとし、人間の側の回心の必要性を述べている点が強調され、講演が締めくくられました。

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今回の講演会には40余名の方々にご参加いただきました。ご参加くださった方々のアンケートからは、「読むだけでは分かりにくかった回勅への理解が深まった」、回勅は「環境保護のみを扱っているのではなく、その前提となる自然観・人間観・世界観にこそ真価があるのだと感じられた」など、貴重な感想をいただきました。また、講演者の修道者ならではの、実感として聖フランシスコの精神を理解する姿勢にも、多くの好感が寄せられました。有意義な講演会となりましたこと、改めてご来場の皆様にお礼申し上げます。