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2019.08.08
学部・学科
    #文化総合学科

夏のオープンキャンパスへのご来場、ありがとうございました!

 7月27日(土)、夏のオープンキャンパスが開催され、文化総合学科の教室にもたくさんの方にご参加いただきました。
文化総合学科では、午前・午後ともに、以下のプログラムで行ないました。
〈前半〉「文総ガールズ・トークタイム!」(司会 渡邉浩先生、4名の在学生)
〈後半〉模擬講義(2つの講義のうち1つを選択)
「「世界の貧しさ」と学術的に向き合うこと」(上原賢司先生)
「織田信長政権と本能寺の変」(平井上総先生)

 前半の「文総ガールズ・トークタイム!」では、まず司会の渡邉浩先生(西洋史)から文化総合学科のカリキュラムの特徴について紹介されました。特に、① 二つの専修(現代社会専修、歴史・思想専修)があること、② 1年生から少人数制のゼミがあること、③ 基礎的な内容から専門的な内容へと積み上げて学ぶこと、が紹介されました。そして、4名の文総ガールズ(2名は「現代社会専修」のゼミ、2名は「歴史・思想専修」のゼミ)に、1年生からの学びについてお話を伺いました。さらに、現在の学生生活(1週間の時間割・アルバイト・サークルなど)についてもお話いただきました。

 後半は、「現代社会専修」と「歴史・思想専修」に分かれ、教員による模擬講義を行いました。参加者の皆さんには、その場でどちらの専修の模擬講義を受けるか選んでいただきました。
 
 「現代社会専修」の模擬講義は、上原賢司先生(国際関係論)による「「世界の貧しさ」と学術的に向き合うこと」でした。講義ではまず、今の「世界の貧困」をめぐる取り組みについて確認がなされました。つづいて、そうした貧困の要因について、天然資源の保有や民主主義に着目した説明が紹介されました。そのうえで、「世界の貧困」にどう向き合う「べき」なのかについての二つの主要な見解──救える人を救うべきというという議論と危害を加えた相手に補償すべきという議論──が紹介されました。総括として、貧困という現実の国際問題に対して、なぜ起きたのか・どうしたら解決できるのか・どうすべきなのかを問うていくことが学問として求められていること、そうした問いに取り組むにあたって、国際関係論のみならず幅広く学際的なアプローチが可能であることが指摘されました。

 「歴史・思想専修」の模擬講義は、平井上総先生(日本中世史)による「織田信長政権と本能寺の変」でした。「本能寺の変」は、1582年6月2日、京都の本能寺に滞在していた織田信長が家臣の明智光秀によって殺害された事件です。有名な事件ですが、明智光秀の動機をめぐって今も論争が続いています。講義では、近年発見された史料をもとに、①足利義昭(将軍)の陰謀説、②外交政策の対立説の二つが検証されました。その結果、①は、証拠が乏しく、実証が難しいことが指摘されました。②は、土佐国の戦国大名・長宗我部元親と織田信長が対立したため、取次として両者の関係を取り持ってきた光秀が、対立の責任によって追放されるのではと危惧し、信長を殺害したのでは、という説です。平井先生は、この②について、可能性はあるが、まだまだ検討の余地があると指摘しました。

 この日の模擬講義の内容は、先生方のご著書でも触れられています。ご興味を持った方はぜひご覧いただけると嬉しいです。藤女子大学の図書館にもあります。
 
 短い時間ではありましたが、文化総合学科での4年間の学び・雰囲気が伝わったのではないかと思います。参加者の方からは次のようなありがたい感想をいただきました。
 
・在校生の話を聞くことで、大学生活の一部を垣間見ることが出来ました。パンフレットのみでは分からないことも知ることができるので、文総ガールズ・トークタイム!は非常に良い企画だと思います。
・先生方だけでなく在校生の方のお話なども大学生活が明確にわかり良いプログラムだなと思いました。
・先生方や学生さんがとても丁寧に説明や質問の応答をしてくださり、やはり藤女子は大学でも素敵な場所だと感じました。模擬講義では「「世界の貧しさ」と学術的に向き合うこと」を選択したのですが、ただ事実を受け入れるのではなく、なぜそのように言えるのかという過程を考えていくのが面白かったです。他にも大学1年生の時から専門的な分野にも触れられることや、ACEプログラムなどから充実した大学生活を送り、社会人になっても応用できるものを得られる大学だと思いました。
 
 遠方からお越しくださった方々も含めて、皆さん、ご来場ありがとうございました。
 
 次回9月22日(日)に行われる「秋のオープンキャンパス」でも、たくさんの方とお会いできることを、文総スタッフ・文総ガールズ一同、楽しみにしています。