昨年公開の映画『国宝』は、年が明けてもなお、大きな話題をよんでいます。主演俳優の魅力もさることながら、歌舞伎の様式美が再現された映像の中で「装い(服)」が果たす役割の強さを感じました。
鮮烈な赤の隈取と衣裳、清廉な白塗り、伝統的な歌舞伎の色彩対比は異空間を演出し、観客を非日常へと導いてくれます。
さらに男が女へと成る女形の装いは、観客が持つ「男性」「女性」「役者」といった固定観念のもとに舞台衣裳が成立していることをおしえてくれます。
ひとくちに「服」といっても、見方を変えると、こんなにも多面性にあふれています。
2026年度開講「服飾文化史」では、西洋ファッションの歴史について取り上げます。
ここでの「服」は、時代を映す鏡として位置づけられます。その時代のファッションを通じて、当時の社会背景や人々の精神性、技術革新について学び、時代の特徴を捉えてみませんか?
ファッションを「社会・精神・技術」の三つの視点から追究することは、服を単なるモノとして捉えるだけではなく、複雑な社会構造や人間そのものを理解することに繋がります。
講義を通して、学生の皆さんが自分らしい価値観を育み、物事を俯瞰的に見る力を養っていただけたらと思います。
授業は、時代衣装の着装体験を交えた講義を予定しています。新2年生の受講をお待ちしています。