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講演会『ご存知ですか、アートボランティアとPMF』を開催しました。

 10月5日(水)の3校時目、普段はゼミごとに分かれて授業が行なわれている基礎演習の時間に、文化総合学科1年生全員を対象とした講演会が行われました。これまでも発展途上国や東日本大震災被災地の現状やボランティア活動に関する講演会を開いてきましたが、今回は「PMFを応援する会」の会長代行を務める鈴木敏明さんに、地元札幌におけるアートボランティアについて、「PMFを応援する会」の活動を例にお話しいただきました。以下、講演の内容を紹介します。

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 あまり聞き慣れないアートボランティアとは、「文化・芸術に自ら親しむとともに他の人が親しむ環境を整えたりサポートするボランティア活動」で、札幌には音楽、美術、演劇などにかかわるいくつもの団体があります。「PMFを応援する会」もこうした団体の一つです。
 PMF(=Pacific Music Festival)は、20世紀を代表する指揮者・作曲家の一人、レナード・バーンスタインによって1990年に設立された音楽祭で、毎年7月から8月にかけて札幌で開かれています。特徴は、オーディションによって世界中から集められた若い音楽家たちを、ウィーン・フィルなどの首席奏者をはじめとする一流の音楽家が指導する「教育音楽祭」であるという点で、今では「タングルウッド音楽祭」(アメリカ、1937年〜)、「シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭」(ドイツ、1981年〜)と並ぶ、「世界三大教育音楽祭」の一つに数えられています。PMFの修了生は約3,300名を数え、世界の主要なオーケストラのメンバーとして活躍しています。フェスティバル期間中には、指導に当たる音楽家や研修生によるコンサートが「札幌コンサートホール・キタラ」や「芸術の森」だけでなく、市役所のロビーや赤れんがテラスなど、街中のあちこちで催されています。
 「PMFを応援する会」は、2009年に、募金活動を通じてPMFを資金面で支援して行こうという市民たちの自主的な活動として組織されました。募金活動の重要性は、ただ資金を集める活動に留まるのではなく、自分たちがPMFを支えているという意識を育てることにつながるという点にあります。したがって、「PMFを応援する会」は、小冊子『協奏』を発行し、カフェサロンと称して講演会、座談会、シンポジウムや修了生のコンサートを開催し、また各国から札幌を訪れる研修生のための歓迎行事を企画するなど、PMFに関わる様々な活動を展開しています。さらに、市民レヴェルでの音楽祭に育てて行くために、タングルウッド音楽祭ボランティアとの交流や情報交換も始めています。これらの活動はすべてボランティアによって支えられており、企画力・実行力のあるボランティアが必要とされています。

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 アートボランティアについても、PMFについても、今回の講演で初めて知ったという学生が少なくありませんでしたが、講演後に提出された感想からは、学生たちが芸術や自分たちの町やボランティア活動に強い関心を抱いていることがうかがえました。一部だけ紹介しましょう。
 

・ボランティアというと被災地などでの復興の手伝いや道路の清掃活動などを考えてしまいがちですが、芸術に関わ
 るボランティアがあること、しかも札幌に芸術を支援する多くのボランティア団体があることに興味を感じまし
 た。
・未来の素敵な音楽家が育つのをお手伝いできるのは、夢のあるボランティアだと思いました。
・札幌に住んでいながら、世界中から優れた演奏家たちが集まるPMFのことを知りませんでしたが、このような音
 楽祭が札幌で開かれていることに誇りを感じました。
・在学中にボランティア活動に参加したいと思っていましたが、文化や芸術に関わるボランティアがあることに興味
 を感じました。自分で演奏はできなくても、音楽に触れる機会が得られるのは魅力です。
・私も国際的に子どもを支援する企画やイベントを行いたいと思っているので、今日の講演はとても刺激になりまし
 た。

 「文学部でこのような講演を聞く機会があるとは思いませんでした」という感想もありましたが、文化全般にわたって皆さんの知的好奇心を後押しして行くことも文化総合学科の役割と考えています。

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