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松村 良祐 准教授
Ryosuke Matsumura

■所属学科:文化総合学科

専門分野

中世哲学(トマス・アクィナス、ボナヴェントゥラ)
キリスト教思想

研究テーマ

トマス・アクィナスにおける自己愛と他者愛の関係
ボナヴェントゥラにおける枢要徳
西洋中世哲学における情念論

自己紹介

 出身は静岡県で、比較的温暖な地域で学部・大学院時代を過ごしました。北海道に来た当初は、慣れない気候に苦労することもありましたが、最近は、料理を作ることに目覚めてしまい、休日にはプリンやシブーストといったお菓子を作り過ごしています。
 研究対象は、トマス・アクィナスやボナヴェントゥラといった13世紀の神学者です。西欧13世紀も現代と同じく文明の一大転換期であったと言われています。無論、これら二つの時代の抱える問題を容易に結び付けることは出来ませんが、トマスやボナヴェントゥラといった個々の神学者が探求したものを現代との関わりの中で生かすことが出来ればと考えています。

講義・演習

「歴史・思想」基礎演習D(1年、前期・後期)

哲学の基礎文献を読み解いていくと共に、図書館の活用の仕方や発表の仕方など、「大学での学び方」について学んでいきます。

哲学=哲学入門a(1年、前期)

「考える手立てとしての哲学」をキーワードとして、世界、人間、倫理、社会、美といった哲学の主要問題に対する、古代から現代に至る哲学者らの考えについて学んでいきます。

哲学入門=哲学入門b(1年、後期)

炭鉱でその声を響き渡らせるカナリアのように、ときに自身の生きる時代に対する警鐘を鳴らす哲学の役割に焦点を当てて見ていきます。 

聖書概論B=聖書学(1年、後期)

ナザレのイエスを焦点として、イエスの教えがどのような思想的状況において誕生し、またそれをどのように弟子たちが受け継ぎ、キリスト教という宗教への形成へと繋がっていったのかを見ていきます。

キリスト教学演習(3年、通年)

『旧約聖書』冒頭の「アダムとエバの原罪の物語」がアウグスティヌスやトマスといった西洋中世の神学者にどのような仕方で受け継がれ、彼らが人間の理想像をどのように考えていたのかを見ていきます。

卒業研究演習(4年、通年)

個々の受講生が自分の研究課題を設定し、その課題に対する理解を深化させていくことで、大学での勉学の総仕上げとしての卒業論文の作成に繋げていきます。

主な業績

著書

『科学・技術・倫理百科事典』(分担翻訳)、丸善書店、2012年
『トマス・アクィナス『自然の諸原理について―兄弟シルヴェストゥルに―』(共訳)知泉書館、2008年2月

論文

「自己を越え出る愛のかたち-トマス・アクィナスと擬ディオニュシオスにおける「脱我」-」『ニュクス(堀之内出版)』(4) 2017年8月、30-43頁。
「ボナヴェントゥラと自由学芸-『諸学芸の神学への還元』における神への道としての諸学芸-」『中世思想研究(中世哲学会)』(57)2015年9月、114-126頁。
「神の甘美さを味わう-ボナヴェントゥラにおける体験知としての神学―」『日本カトリック神学会誌(日本カトリック神学会)』(25)2014年9月、207-226頁。
「自己愛のパラドックス―トマス・アクィナスにおける自己愛と他者愛―」『倫理学年報(日本倫理学会)』(63)2014年3月、115-128頁。

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