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  • 2018年 英語文化学科 公開講演会報告
  • 2018年 英語文化学科 公開講演会報告

    11月11日(日)14:40より、大妻女子大学文学部英文学科准教授である田代尚路先生による公開講演会「テニスンと世界文学ーマラルメ、パウンド、漱石」が開かれました。この講演会は本来ならば、9月7日(金)に行われる予定でしたが、6日未明に発生した胆振東部地震のため中止となり、このたび改めて執り行われることになりました。この場を借りて、再度札幌までお越しいただいた田代先生に御礼申し上げます。

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    「テニスンと世界文学―マラルメ、パウンド、漱石」
     この講演会は、まず英文学において大変重要な存在でありながら、日本ではあまり知られていないヴィクトリア朝の桂冠詩人、アルフレッド・テニスン(1809-92)の紹介から始まりました。テニスンが世襲貴族に任命されるほど成功した詩人であることや、保守的なヴィクトリア朝時代を体現する詩人とみなされていることまで詳しく紹介されました。
     そしてテニスンと同じ19世紀を生きたフランスの詩人ステファヌ・マラルメ、孫の世代に当たるアメリカ出身の詩人エズラ・パウンド、そして英文学者としてテニスンに慣れ親しんだ夏目漱石が、それぞれテニスンの詩をどのように受け止めたのかが論じられました。初期テニスンの叙情性を評価するマラルメ、テニスンのパロディ詩を書いたパウンド、テニスンに影響を受けながらもそれを否定しようとする漱石、とテニスンに対する態度は三者三様でしたが、非常に興味深いことに三人ともテニスンの詩の「音楽性」に着目していることが明らかになりました。講演会のなかでは、実際のテニスンが録音した音源を流すことで、いかにテニスンが音楽性にこだわり、詩を歌うように読み上げていたかも示していただきました。
     テニスンという詩人に関してこれまで抱かれてきたような「保守的」「道徳的」というイメージを踏まえながらも、イギリス外部の人間の視点を取り入れることによって新たなテニスン像を模索するという、非常に新しい試みであったように思われます。講演会にはテニスンをほとんど知らない学生も参加しましたが、丁寧な導入のおかげで十分議論についていくことができたようです。

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